トップメッセージ

清水 祐孝

代表取締役会長CEO

清水 祐孝

大きい会社でもなく、儲かる会社でもなく、
真に社会にし得る「情報加工会社」を目指します

社名のせいでしょうか、多くの方は鎌倉新書を出版社だと思っておられます。
確かに20数年ほど前まではもっぱら出版物を買っていただくことが私たちのビジネスであったわけですから、出版社といわれればそうなのかも知れません。

しかし私たちは、それより以前から自らの会社を「出版社」ではなく「情報加工会社」であると定義づけていました。お客さまは「出版物」が欲しいのではなく、「書いてある情報」が欲しいからです。

情報加工会社とは、情報をお客さまのニーズに合わせて価値あるものに加工し、これを適切な方法でお届けするビジネスであると私たちは考えています。
結果的にアウトプットが出版物という形式を取っていたり、インターネットという媒体を活用していたり、フェイストゥフェイスで伝えていたりするわけですが、あくまでも大切なのは「価値ある情報」であって、その伝達の方法論ではないのです。

そんな中で、この二十数年に大きな変化が私たちの目の前に現出しました。インターネットの普及です。

それまで私たちは、BtoBの出版社としてお客様の関心やニーズといった情報を取材という形式を通じて、事業者から間接的にしかも足で集めていて、消費者への直接的なリーチは持っていませんでした。
無論、鎌倉新書だけではなく、消費者に直接リーチできるのは巨大なマスコミだけだったのです。ところが、インターネットの普及によってどのような企業もポータルサイト等を通して人びとの関心やニーズを直接収集することができるようになったのです。

このことは、鎌倉新書のビジネスの枠組みを大きく変化させました。
そして、これからも無限の可能性を私たちに与えてくれています。

インターネットは、私たちが手掛けることのできるビジネスを一気に1000倍に広げてくれたのです。長い歳月を経て、鎌倉新書はやっと「出版社」から目指していた「情報加工会社」への脱皮を計ることができる、そのポジショニングを得たのです。

ビジネスとは、知恵をモノやサービスに代えこれらを求める人々に提供することによって直接社会に貢献するものであります。
そして会社とは、ビジネスを通して得られた対価を取引先への支払いや社員への給与、あるいは税としてお金を循環させることにより、社会を豊かにする素晴らしいシステムだと考えています。その意味で利益というのは会社の生み出す価値のひとつの側面に過ぎないということです。

そのような観点から私たちは、他者の知恵を単純に真似る商品やサービスの提供は行いません。
また、消費者に対して安さを標榜するいっぽうで人件費や原価等のコストの削減に血眼になりながら、社会の賞賛を得ようとする会社にも疑問を持っています。

大きい会社でもなく、儲かる会社でもなく、本当の意味で社会に役立つ会社に成りたいと私たちは願っています。

代表取締役会長CEO
清水 祐孝

会長コラム「展望」 会長コラム「展望」 代表取締役会長CEO・清水祐孝からのメッセージ
経営や組織、人材のこと、また社会問題や個人的な価値観を綴っています。
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