【第16回】お墓の消費者全国実態調査(2025年) ―選択の自由度が広がる現代のお墓事情―

2025/03/14

調査レポート

日本最大級のお墓に関するポータルサイト「いいお墓」は、2025年1月に実施した「第16回 お墓の消費者全国実態調査(2025年)」の調査結果を発表しました。

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*調査結果の引用をご希望の方は、「申請フォーム」までご連絡ください。


実施の背景

 当社が運営する日本最大級のお墓に関するポータルサイト「いいお墓」は、お墓の購入を検討している方に、適切な霊園・石材店をご紹介しており、その実績は年間約80,000件以上(※2025年1月末時点)になります。日々お墓に関するご相談を承る中で、「お墓購入の手順がわからない」、「自分たち家族にはどんなお墓が合うのか知りたい」、「自宅の近くにあるお墓を比較検討したい」などの声が寄せられています。

 一生に一度ともいえる大切なお墓の購入において、お墓探しの専門家である当社ができることは、お客様センターやWEBメディアを介した質の高い情報の提供と、個々の状況に合わせた適切な提案です。これらを追求することで、お墓を通じた「家族のつながり」や「心のよりどころ」を創出するお手伝いをしたいと考えています。当社では、「いいお墓」を利用し、既にお墓をご購入された方の声を届けることで、これからお墓探しを始める方の一助になりたいという思いから、毎年「お墓の消費者全国実態調査」を実施しています。


調査概要

調査名 :第16回 お墓の消費者全国実態調査(2025年)
調査対象:2024年1月~同年12月にお墓に関するポータルサイト「いいお墓」経由でお墓を購入した方
調査期間:2025年1月17日(金)~1月31日(金)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1,475件

※回答結果(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値が100%にならない場合があります。
※「いいお墓」経由でお墓を購入した方にアンケートを送付し、回答結果を集計しています。


調査トピックス

1.購入したお墓の種類は「樹木葬」が5%で前回に引き続き約半数を占める
― 次いで一般墓17.0%、納骨堂16.1%、合祀墓・合葬墓14.6%

2.お墓を購入する際に重視した点、「お墓の種類」が4%で最多、次いで「金額」41.9%、「継承者不要」36.7%
39歳以下は「金額」を重視、65歳以上は「アクセスの良さ」を優先

3.購入したお墓の平均購入金額は、一般墓7万円、樹木葬67.8万円、納骨堂79.3万円
― 一般墓は前年より微増、樹木葬・納骨堂は横ばい傾向


調査結果

こちらより全文をご覧いただけます。

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まとめ

 本調査は、日本全国の消費者のお墓選びに関する実態を明らかにするために毎年実施しており、今年で16回目を迎えました。社会の変化とともに、お墓のあり方も大きく変わりつつあります。かつては「家族が代々受け継ぐもの」として一般墓が主流でしたが、ライフスタイルの変化や価値観の多様化により、個人単位で選ばれるお墓の比率が高まっていることが今回の調査でも明らかになりました。

 特に、「樹木葬」の選択率が48.5%と、依然としてお墓の主流となっている点は象徴的です。次いで、一般墓が17.0%、納骨堂が16.1%、合祀墓・合葬墓が14.6%と続きます。この結果からも、継承を前提としない供養の選択肢が主流となりつつあることが読み取れます。家制度の変化や核家族化の進行、単身世帯の増加といった社会構造の変化が、お墓のあり方にも大きく影響を及ぼしていることは明らかです。

また、お墓を選ぶ際に重視するポイントとして、「お墓の種類」(49.4%)、「金額」(41.9%)、「継承者不要」(36.7%)が上位を占めており、経済的な合理性や負担の少なさを求める傾向が強まっていることが分かりました。一方で、「他の購入者の口コミ、評価」(2.6%)や「施工会社・販売会社の信頼度」(2.7%)は低く、消費行動において「他者の評価よりも、自らの条件や事情を優先する傾向」が見られました。

 購入価格に関しては、一般墓が155.7万円と前年より増加し、樹木葬(67.8万円)や納骨堂(79.3万円)は横ばいという結果になりました。一方で、樹木葬や納骨堂は比較的安定しており、特に樹木葬は「維持管理の手間が少ない」「継承者不要」という点から、多くの人に支持されていることが分かります。

 このように、お墓選びは単なる「埋葬の場」の選択ではなく、「これからの生き方や家族のあり方」を反映する重要な意思決定となっています。かつて「家ごとに代々引き継ぐもの」として位置付けられていたお墓は、今や「個人が選ぶもの」へと変わりつつあります。これは、社会全体の価値観の変化を象徴する動きでもあるといえます。



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