大きく2つの理由からです。一つは「エンディングマーケットの伸びしろが感じられたこと」、もう一つは「人」ですね。
正直なところ、ヘッドハンターから鎌倉新書の話を受けた当初は社名すら知らず(笑・汗)、終活ビジネスについても深く理解できていませんでしたが、IR資料を読み込み、市場動向を調べていくうちに、この分野は、国策の後押しもあって、まだまだ大きく伸びていくなと、市場のポテンシャルや事業の方向性に大きな魅力を感じるようになりました。
その後、役員やトップとの面接に臨み、そこでは忌憚のない意見もぶつけさせてもらったのですが、面談を通して自由に意見交換ができ、経営陣との距離の近さ、意見を言いやすい風土をリアルに感じました。それも決め手になりましたね。
また、自分は2000年代に某ITベンチャー企業でベンチャーの荒波にもまれてきたのですが、Fさん(代表取締役COO 小林)も同じ頃に楽天で同様の経験をされていて、バックグランドやベースとなるものの考え方が近く、仕事がやりやすそうに思えたのも大きかったです。
入社前には、鎌倉新書は終活のインフラを目指す会社としてサービスのエッジが立っていて、そこではテクノロジーで課題を解決しているころが大きいのだろうなというイメージを持っていて、自分もデジタル・インターネットビジネスの経験が長いのでスッと入っていけるだろうと考えていたのですが、入社して気づいたのは、営業を基盤としたアナログな業務プロセスが中心にあるという実態でした。
例えば、一件一件の電話営業の積み重ねが当社の数字を支えていることに衝撃を受けましたが(笑)、逆にそれが市場における当社の強みであることも理解できました。一方で、当社では生産性を高めることを重要な経営課題として掲げており、特にこうしたところでは、過去の経験を活かし、貢献できるのではないかと考えています。
前々職および前職でも、事業部門とコーポレート部門の両方の運営を経験してきたことでしょうか。例えば、コーポレート部門の管掌として収益構造分析からリストラクチャリングを進めたり、経営管理の強化を担ったり、事業部門でトップラインを伸ばし利益の創出を追及したりと、いわばハイブリッドな経験を積んできたのですが、この点は結構活かされているのではないと思います。
Fさんからそういった役割を期待されているところもあるのですが、事業部門の視点だけではコーポレート部門との調整は上手く進みませんので、両方の経験がある自分が先頭に立ってコーポレート部門とコミュニケーションしながら事業を推進しています。また、現在、各事業での生産性向上が重点課題になっていますので、そのリードにおいても強みを発揮していきたいと考えています。
これは良いところでもあり、課題だと感じるところでもあるのですが、鎌倉新書は、事業部ごとにそれぞれのカルチャーが根付いていると思います。
例えば、お墓部門は、比較的長きにわたり同じ部門長のもとで、当社の中心的な事業として安定した収益を生み出しており、事業部門全体を支える基盤となっています。ここでは、部門長を中心にしっかりとした統率がとれたカルチャーが築かれていると感じます。
一方、新規事業として、ここ数年でリーダーを含む人員配置や組織編成において数々の変遷を経ながら立ち上がってきた部門は、自走型の人材が多く、また、高い変化対応力をもった組織カルチャーだと感じます。
こうして、各事業の環境に応じて異なる強みをもったカルチャーが築かれていくのは良いことだと思うのですが、一方で、課題もあると思っています。たとえば、比較的新しい部門においては、自走型の人材が多い反面、部門としての一体感、一枚岩となって物事を進めていく姿勢がやや弱いと感じることがあります。
そこで、例えば、ランチ会や懇親会といった部門全体での交流の場を設け、社員間のコミュニケーションの活性化を図っています。これらはライト面ではありますが、こうしたところを手始めに、共通の目標に向けた連携を強化し、困難な状況が生じた場合でも、組織全体で一丸となって対応ができる基盤を築いていきたいと考えています。
当面のミッションとして、おかね領域のアセットマネジメント事業の伸長に注力していく必要があるのですが、この事業においては、お客様のお問い合わせ対応から成約に至るまでのプロセス・体制はしっかりと構築されているのに対して、集客面において課題があります。
そこで、事業アライアンス等を含め集客チャンネルを拡大し、流入を加速させたいと考えております。また、周辺新規事業や収益モデルの多様化にチャレンジしていきたいと考えております。今後取り組んでいきたい新規事業の内容など、お話したいことはたくさんあるのですが、まだヒミツです(笑)。
誰もが終活=鎌倉新書として純粋想起する未来に向けて、多くの人々の終活にまつわる課題解決のためのサービスやコンテンツをもっと充実させて、ご利用いただけるようにしていきたいですね。
鎌倉新書のサービスは、供養三事業(葬儀、お墓、仏壇)といったライフエンディングのニーズが顕在化したところから始まっているのですが、相続、介護関連のサービスが立ち上がったように、ライフエンディングに向けての流れのもっと前手での生前のサービスを広げ、当事者のみならずそのお子さんの世代を含め、より多くの方々に鎌倉新書のサービスをお届けできればと思います。
その実現に向けて優秀な人材の採用および育成を進め、多くの事業責任者を輩出していきたいですし、各サービスプラットフォームの連動やクロスユース(複数のサービスのご利用)がシームレスに行われるよう、CRMやナーチャリングの仕組みを構築していきたいですね。終活は、いずれ誰もが直面する問題でありながら、デリケートな領域でもあり、タイミングやエモーションを無視したプッシュ型マーケティングは通用しませんから、難易度の高いチャレンジではありますが、是非実現したいと思います。
鎌倉新書がなすべきことを実現させるためには、現在の300人規模の組織では難しく、まだまだ多くの優秀な人材が必要です。
自分の力を存分に発揮して大きなことを成し遂げたい方、終活のインフラを構築するというビジョンにご賛同いただける方には、一人でも多く加わっていただきたいと思います。お会いできることを楽しみにしております!